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ビタミンC健康法

ビタミンC健康法
ビタミンCの働きはまた完全には解明されていませんが、徐々にいろいろなことがわかってきました。
その中でも有名なのが、ノーベル賞受賞者でもある米国のL・ポーリング博士の「ビタミンCでがんも治る」という説でしょう。
しかし、注意してもらいたいのは、ビタミンCががんに対して直接的効果をもつというわけではなく、ビタミンCが、もともと人間の体内にある病気への抵抗力をいっそう強めるため、がんにも間接的に有効になる、ということなのです。
ビタミンCの欠乏症として有名なものに、歯ぐきから出血を起こす壊血病があります。これは細胞と細胞を結ぶコラーゲンというたんぱく質が、ビタミンCの不足によって細胞をうまく結合できなくなり、出血を起こすというものです。
また、現代社会のストレス、疲労、心痛、睡眠不足、薬剤の多用、タバコ、排気ガス、食品添加物の入った食べ物によっても、ビタミンCは多量に体内で消費される、ということもわかってきました。
現在の日本人の必要量は一日に100rとされていますが、それはきわめて健康な環境にいる健康な成人を例にした場合です。現代社会ではそんなことは望むべくもありませんから、私たちはもっと多くのビタミンCを摂って、体内の抵抗力をつけなければなりません。

かぜやストレスから身を守る
・ウイルス感染に対して強力な抵抗力を示す=かぜの予防のほかさまざまなウイルスによる病気に対して予防の効果をもつ。
・ストレスから身を守る=物理的、または精神的ストレスを受けると、副腎皮質ホルモンの分泌が盛んになるが、そのとき、ビタミンCを多量に含んでいる副腎から、ビタミンCがどんどん消費されてゆく。そのため、ストレスの多い人ほどビタミンCを多く摂る必要がある。このようにビタミンCは精神状態を整える作用があるため、現在では精神病患者にも大量投与をして効果を上げている。
・食品添加物、薬剤から、からだを守る=食品添加物や日常的に服用する薬剤は主に肝臓で分解されるが、もしビタミンCがたりないと、肝臓内でこれらの化学物質などが分解されずに残ってしまい、アレルギー症状、薬物の副作用、肝臓病などが出やすくなる。
・タバコを吸う人にも有効=タバコを一日に20本以上吸う人は血漿中のビタミンCが、吸わない人の約40%も少なくなっている、という報告があるくらいで、喫煙がビタミンCの不足を招く。タバコを吸う人がビタミンCを多く摂ることは、肺がんなどの予防や循環器系の予防に有効。

一日三回に分けて摂る
ビタミンCは、高価な薬剤を利用するより、自然に食べ物から摂る方がよいといえます。しかし、ビタミンCは水に溶けやすく、しかも熱に弱い栄養素なので、料理法には工夫が必要です。
・パセリ、ピーマン、レタスなどは細かく切ってから水洗いをしたり、水に浸しておくとビタミンCの損失が大きくなるので、洗ってから切る、水に漬けておかない、などの注意を。
・同じビタミンCでも、緑茶などに含まれる熱に強いタイプや、さつま芋、大豆類などに含まれる結合型のものを多く摂るようにする。
・薬剤で摂る場合は、一日三回、食後に摂ること。ビタミンC単独でなく、ビタミンEなど、ほかのビタミン類といっしょになった複合剤で摂った方が吸収率もよい。

取りすぎてもむだに
・ビタミンCは取りすぎてもガスなどになって出るくらいで、副作用はほとんどない、とされているが、病気でもないのに一日に1000r近くも薬剤で服用するのは全くのむだである。一日の効率よい摂取量は100〜300rまでといわれる。
・ビタミンCは病気そのものを治す特効薬ではない。もともと体内にある自然治癒力をより円滑に引き出すだけなので、不健康な生活をしていて、体調を悪くし、それをビタミンCで治そうとしても、効果はない。