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酵素健康法
人間のからだは約60兆の細胞からできていて、その細胞をつくる仲介の働きをするのが、たんぱく質の一種である酵素です。もし酵素が失われれば細胞は破壊されることになります。人間のからだは一秒間に400万個の細胞分裂を起こしていますが、もし酵素が体内になければ細胞分裂ができなくなってしまうのです。体内には数千種類もの酵素があり、おのおの酵素がでんぷんや脂肪を分解したり、ミネラルを骨に変えたり、血液を赤くしたりなど、臓器から毛髪にいたるまで、あらゆる箇所で生命を維持する役割を果たしています。
それだけに、もし酵素が体内に不足するようになると、細胞分裂が不活発になり、代謝の異常をきたし、さまざまな病気にかかりやすくなります。糖代謝異常、アミノ酸および有機酸代謝異常、溶血性貧血など、酵素不足が関係する病気は100種類以上といわれています。
- 効用
病気にかかりにくくする
酵素が体内にじゅうぶんにゆきわたっていれば、細胞分裂がスムーズにゆき、新陳代謝はきわめて活発化することになります。このことによって、とくに次の5つの効果が現れ、体内の自然治癒力を増強させ、病気にかかりにくくします。また、若返りの要因にもなります。
@体内の浄化作用=血液を弱アルカリ性に保ち、血液や体内の異物を除去し、腸内細菌のバランスを保つ。
A抗炎・抗菌作用=からだに傷ができると白血球が病原菌をくい止めようとするため、炎症が起こる。その白血球を運んで、働きを活発にさせ、新しい細胞をつくって炎症の広がるのを防ぐ役目をする。酵素そのものにも抗菌作用があり、病原菌を防ぐ。また、細胞分裂を活発にさせるので、病気が治る期間も早まる。
B分解作用=消化酵素として知られている唾液のアミラーゼはでんぷん質を、胃液のペプシンとトリプシンはたんぱく質を、腸のリパーゼは脂肪を、それぞれ分解する働きがあり、分解された栄養分はさらにからだのすみずみにまで運ばれる。分解酵素の働きが活発でなければ、栄養をいくらとってもからだに生かされない。
C細胞をつくるときの仲介企業=細胞を作る原料はたんぱく、脂肪、炭水化物、ミネラルなどだが、ビタミンはこれらの栄養素が細胞をつくるための触媒的な役割をし、酵素はそれを活性化させる。そのため、新陳代謝をよくし、病気の予防、早期治療に役立っている。
- 利用法
生鮮食品を摂る
酵素は生鮮食品ならほおんどのものに含まれています。また酵素を含んだみそ、ヨーグルトなどの酵母類の食品には酵素のほかにビタミン、アミノ酸類、ミネラルが含まれていますから、酵母を含んだ食品を摂ることも大切です。
・たいていの野菜には酵素が含まれているが、その中でもとくに旬の物に多く含まれる。また、くだもの、植物の種子、大豆に多く含まれる。
・魚類では新鮮な旬の物の刺し身に多く、海藻類にも多く含まれる。
・納豆、豆腐などの大豆製品は酵素が多いだけでなく、たんぱく質、ビタミン、ミネラルも多い。
・みそ、漬け物の中にも多量の酵素が含まれており、しかも効率よく体内に吸収される。
・ビール、ワイン、日本酒などは酵母の働きによる飲料であり、適度に飲むなら‘百薬の長’といえる。
- 注意点
新鮮さを保つ
・酵素は、野菜、魚介類が新鮮でなくなるにしたがって、減ってゆく。
・酵素は熱に弱く、50℃前後から急激に活性化が低下する。
・酵素は、ミキサーにかけると破壊されてしまう。