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水飲み健康法

水分は人体の中で約70%を占めています。そのうち、人体の組織のすき間を埋めている体液であるリンパ液が体重の約60%、血液が約8%を占めています。
人間は水分を摂らないと、一週間で生命の危機にさらされることになります。では、体液の働きを円滑にさせるためにはどれだけの水分が一日に必要なのでしょうか。一般的には、成人でやく2,4?の水分が必要とされています。
しかし、これは食物に含まれている水分も含めての総量ですから飲料水としては、その半分くらいが目安となります。
水が人体にとって大切なのは、水分のほかに、その水に含まれるミネラル類の役割も重要だからです。
水の中でも、とくにカルシウム、マグネシウムなどの金属イオンが多く含まれているものを硬水、少ないものを軟水といいます。
飲んでもおいしく、しかも人体に必要な栄養素を含んでいる点においても、硬水を飲料水とすることに大きな利点があるのです。
とくにカルシウムは日本人には不足しがちな栄養素ですから、硬水を飲む水飲み健康法には大きな利点があります。
また、一般的に水の中には、ほかにも、硫黄、銅、ケイ素、ヨード、亜鉛などの人体に必要な栄養素が含まれています。

ミネラルに効用が
昔の日本人は、古くから養老の滝伝説が各地にあるように、ミネラルの豊富な清水や滝の水を飲むと、健康をとり戻すということを経験的に知っていました。
それでは、水に含まれているミネラルの効用とはどんなものでしょうか。個々のミネラルの効用をみてみましょう。
・カルシウム=骨格、歯などの基礎成分であり、また、体液をアルカリ性に保つ働き、神経系の興奮を抑える作用もあり、現代人には欠かせない栄養素である。
マグネシウム=体内で細胞がつくられる上で欠かせない酵素と深いつながりをもち、これが不足すると細胞がうまくつくれなくなり、さまざまな機能障害を起こす。
・硫黄=人体のたんぱく質の構造を支えており、また解毒作用の働きにも大きな役割をはたす。
・鉄=血液の赤血球の中のヘモグロビンに含まれ、体内の各組織へ酵素を運んでいる。
・カリウム=体内のアルカリ性を保つ働きのほか、消化器、腎臓、心臓のバランスを保っている。利尿効果ももつ。
・ナトリウム=細胞体液中にあって、体液を調節している。そのため新陳代謝を促進し、みずみずしい肌を保つ効果がある。

軟水を利用しなさい
日本の河川の水がカルシウム、マグネシウム分の少ない軟水であるのは残念ですが、ほかのミネラルはじゅうぶんに含まれていますし、山や森の清水などには硬水が多くみられます。
しかし、都会に住む人にはあまり一般的ではないので軟水による健康法を実施してもよいでしょう。水道の水を毎朝、起きぬけに3杯ほど飲むと、水のミネラルのほかに、冷たさの刺激によって、胃や腸の蠕動運動が活発になり、食欲を増します。また、便秘ぎみの人は、通じがよくなります。
・水飲み健康法の水は、できれば井戸水がよいが、水道の水の場合は、一昼夜とりおきをしておき、殺菌剤である塩素剤の効力を半減してから使用する。
・ミネラル類は、ビタミン類といっしょに摂ると吸収率がよくなるので、水にレモンや果汁をたらすとより効果的。
・温泉、鉱泉を飲用する場合は、最初は食前にコップ1杯、一日で3杯程度にし、からだになじませてから本格的に飲む方が効果がある。なれてきても一回に3杯以上飲んではあまり効果はない。

1日2?以内にしておく
・飲む水の量は、多ければよいというものではないので、一日に2?以上飲んでも、効果はなく、かえって食欲を減退させる。
・温泉、鉱泉を飲用する場合は、成分の含有量をみて、塩分の多いものは避ける。