食べ物健康法

健康になる食べ物事典 > 薬膳・平性〜ダイズ

薬膳の甘味

老化予防、健脳、乳がんの予防、骨粗鬆症の改善

中国北部原産のマメ科の一年草。
動物性たんぱく質に代わる植物性たんぱく質の代表が大豆と大豆製品です。
大豆は、「畑の肉」と呼ばれ、動物性たんぱく質の不足しがちだった日本人の食生活を支えてきました。
大豆を原料とする食品には、納豆、豆腐、みそ、しょうゆ、もやし、ゆば、きなこ、大豆油、豆乳などがあります。
たんぱく質は、血や肉のもととなる大切な栄養素です。
同じ栄養量を摂取するのに植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質の半分のエネルギー量ですみます。
大豆に含まれる脂肪酸は、そのほとんどがリノール酸、リノレン酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸で、これらは血液中のコレステロールの量を正常に保つだけでなく、動脈や心臓にコレステロールが沈着するのを防ぎ、沈着したものを取る働きもしてくれます。
このリノール酸は、酸化して過酸化脂質になりやすい性質を持ちますが、リノール酸の酸化を防ぐビタミンEやサポニンも大豆に含まれています。
また、大豆には、レシチンも多く含まれます。レシチンは細胞膜の働きを正常化し整える働きがあり、老化防止に役立つ効果のほか、特有の乳化作用で血中のコレステロールを下げ、血流の改善や血圧調整をします。
ほかには、ビタミンB1,B2、B6、Kなどのビタミン類、カルシウムや食物繊維も豊富です。
さらに、最近話題のイソフラボンも含まれ、女性ホルモンの酷似した作用を有し、乳がん、子宮ガンの予防、骨粗鬆症の改善に有効です。
大豆タンパクに含まれる必須アミノ酸は、白米にはほとんど含まれないので、ご飯と味噌汁、納豆、豆腐、しょうゆの組み合わせ最高のものといえます。

<納豆>
消化吸収が優れている。
一緒に食べた食物の消化吸収を助け、整腸作用もある。
ビタミンB2、B12、が生のものより増える。
<豆腐>
消化吸収率は、納豆以上で95%。
コレステロールを取り除く作用をする不飽和脂肪酸も豊富に含まれる。
豆腐に使われるカルシウムであるにがりがつかわれるので、カルシウムが多い。
<豆乳>
胃潰瘍の治療。体力の回復。
<大豆もやし>
ビタミンCが豊富である。

納豆は野菜と一緒に
・大豆は繊維質がかたいので、できるだけ加工した食品を利用する。
・豆乳は牛乳ほど消化はよくないので赤ん坊には与えない。
・もやしは野菜の中ではビタミンCを多く含んでいるが、ビタミンCは水溶性で熱に弱いので、水につけすぎたり、煮込んだり、炒めすぎたりしない(できるだけ生に近い状態で調理する)。
・納豆の場合は、ビタミンA、Cが含まれていないので、これらを補強するように栄養のバランスを考える。できるだけ、野菜と一緒に食べること。