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ハウザー健康法

西ドイツ出身のハウザー博士は世界的に著名な学者であり、自己の体験に基づいて発表したハウザー健康法はつとに有名です。
この健康法の基礎となるものは、同博士が「ワンダー・フーズ」(驚異の食品)として掲げている食品を、バランスよく摂取することです。

@醸造酵母=16種類のアミノ酸、17種類のビタミン、14種類のミネラルとともに36%ものたんぱく質を含んでいる。
A脱脂粉乳=脂肪を取り去ってあるので、残るのはたんぱく質。しかもカルシウム、ビタミンB2が多く含まれている。
Bヨーグルト=乳酸菌が腸内でビタミンBをつくり、また、カルシウムの吸収をよくする。さらに、脱脂粉乳が原材料なので、良質なたんぱく質が多く含まれ、腸内の働きをよくする。
C小麦胚芽=ビタミンEはもちろん、ビタミンB群を含み、たんぱく質で重要な働きをするリジン、メチオニン、ロイシンなどのアミノ酸、また、カルシウム、鉄、マンガンなどを豊富に含んでいる。
D糖蜜=これは人の手が加わっていない粗製である方がよい。鉄とB群の補給によい。
以上のほかに、卵、赤身の肉、魚、チーズ、未精白の穀類、黄緑野菜、くだものジュースなどのじゅうぶんな摂取が必要である、としています。ハウザー健康法の特色は、動物性の栄養素と植物性の栄養素とのとり合わせの妙にあります。つまり美食と粗食をうまくとり入れることであるともいえましょう。また、ハウザー博士は、こうした食品そのものについてだけでなく、食べ方に関する問題として、「食事は楽しく食べること」なども主張しています。

新陳代謝を盛んにして、肥満を防ぐ
前出の@は体内の新陳代謝を盛んにする働きをもっていますので、自然治癒力を増し、慢性病の治療に効果があります。
Aは脂肪を除いてあるので肥満の心配がない食品です。含まれているカルシウム、ビタミンBには骨をしっかりさせ、成長を促進させる働きがあります。
Bにはからだを若返らせ、自然治癒力をつけるため、寿命を伸ばす作用があることが知られています。カルシウムの吸収率もよくなります。
Cは美容、老化防止、不妊症予防のほか、脂質代謝の促進、狭心症や脳軟化症などの予防にも効果をもっています。
Dは造血作用と血液の循環をよくし、貧血を防ぐのに有効です。

糖蜜、醸造酵母、脱脂粉乳で強化牛乳を
・酵母の含まれている食品としては、日本酒、ワイン、納豆、みそ汁、漬け物、パン類などがある。醸造酵母は粉末の製品を利用する。
・脱脂粉乳はケーキ類の材料にするか、牛乳に混入して強化して用いるとよい。
・ヨーグルトは単独に用いるか、フルーツを混ぜて食べてもよい。また、調味料を加えてマヨネーズ代わりにしてもよい。
・小麦胚芽は米に麦を混ぜた麦めしにするほか、クラッカーなどの菓子類の原材料に利用してもよい。
・とくに特徴のあるものとしては、粗製糖蜜大さじ2杯、牛乳1000ml、醸造酵母4杯、脱脂粉乳カップ1杯を混ぜ合せた強化牛乳。

手を加えすぎてはよくない
・前述の食品類を積極的に摂るようにすれば、どんな調理法でもよいが、あまり手を加えすぎるのは栄養価を損なうので好ましくない。