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菜食健康法

スウェーデンのノーベル賞学者、フォン・オイラー博士は草食動物と肉食動物の副腎髄質から分泌されるホルモンの作用を明らかにしました。
それによると、おとなしい草食動物はアドレナリンを生産し、獰猛な肉食動物はノルアドレナリンを生産している、とのことです。人間はというと、その両方のホルモンが半々に分泌されているそうです。
つまり、平和を好む古来からの賢人たちが、あえて菜食主義に徹した理由が現代科学によって証明されたわけです。当然、動物、魚類などの肉を食べることはひかえるのですが、菜食といっても野菜ばかりでなく、くだもの、海草もその食品として用いられます。
ただし、完全な菜食主義は医学的に好ましくない場合もあります。とくに25歳までの成長期にある人や、肉体労働をする人、また精神的に弱い人は逆効果にもなりますので、半菜食主義といった程度にしておいた方が健康にはプラスでしょう。

成人病・老年病を予防する
・前記のようにアドレナリンの分泌を促すので、性格的に温厚になり、攻撃的でなくなる。性格的に温厚になることは、ストレスの発生を抑えるため、成人病の予防に結びつく。
・血圧の上昇を抑えるため、心臓病、脳卒中を予防する。
・高齢者の肉食はたんぱく質の摂りすぎとなり、高血圧、脳出血、心臓病、神経痛などの老人病を増加させるのに対し、菜食主義はそうしたことを防ぐので、若返り法にもなる。
・海草類のミネラル類が、肌や皮膚のつやをよくし、繊維質は腸の働きを活発にする。
・野菜、くだものの繊維質が、女性や老人などに多い便秘を予防する。
・35歳以上の熟年予備軍の人や、すでに熟年層に入っている人には、とくにさまざまな成人病・老年病の予防になり、長生きの方法ともなる。

無農薬のものが最上
・緑黄色野菜(ほうれん草、にら、春菊、にんじんなど)にはビタミンAが豊富なので、油で炒める調理法が効率がよい。
・淡色野菜(キャベツ、きゅうり、玉ねぎ、なす、もやしなど)は生で食べるか、簡単な調理の方が栄養価を損なわない。
・くだものは、袋かけしていず、日焼けで肌が荒れている方が、味もよく、ビタミン類が豊富。大きさは左右均等の中玉を選ぶこと。
・無農薬、有機質肥料で育てたものがより高い栄養価をもっているので、菜食主義を実施するためには、そうした野菜、くだものを利用するのが理想的。

子供には不向きな健康法
・成長ホルモンが非常に大切な発育盛りの子供にとっては、菜食主義もまた偏食傾向となり、体質が変化する場合もあって感心しない。体力完成後の成人が実行すること。
・30〜40代の人は、菜食だけでなく、良質な動物、魚類のたんぱく質をも伴摂った方が、活発さを損なわない。